『동아시아사』 교과서의 고대사 서술 분석 - ‘평화 공존’ 목표를 저해하는 서술을 중심으로 -
Analysis of Description about Ancient History in the Textbook, East Asian History : focusing on writing which hinders the aim of 'Peaceful Coexistence'
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本稿では、2こべつ年に刊行された3種の『東アジア史』 教科書において「平和共存」に関わる叙述が教育的によく行われたかを評価するために、古代史分野に限って3種教科書の個別の指摘事項および共通の指摘事項を検討して何が問題であるかを捉えたうえで、「平和共存」に関わる叙述を中国中心主義的な叙述と民族主義的な叙述を中心として集中的に分析した。検討した結果は以下の通りである。3種教科書の個別の指摘事項および共通の指摘事項は、事実関係の’誤りとバランスが取られていない叙述に分けることができた。特に共通の指摘事項の場合、その影響が大きいということからより深刻な問題であるといえた。事実関係に関しては、年代の誤り、表記法の統一、概念の不一致、最新の出土資料の抜け落ち、制度に関する説明不足などが、バランスが取られていない叙述に関しては、外交関係と律令制についての誤解に基づいた叙述などが挙げられた。「平和共存」に関わる叙述のうち中国中心主義的な叙述としては、①中国文明の優秀性または漢族の文化的優越性を強調しすぎる場合、②中国的要素の伝播のみを扱い周辺国相互の影響や独自的要素を縮小したり扱わなかったりする場合、③中国王朝の特定の部分をモデルとして提示したうえで、それと異なるものについては低く評価する場合などが挙げられた。具体的には、①は刺史・府兵制などの中国王朝の制度に対する過大評価、②は周辺国相互の影響関係や独自的要素を中国王朝の影響として見誤る事例、③は律令に関する叙述がこれに該当した。「平和共存」に関わる叙述のうち民族主義的叙述としては、①自国の歴史について実際以上に課長したり、他国の歴史について実際以上に低く評価する場合、②過去の歴史であるにも拘わらず、対象となる特定の国家の立場に立ったり、却って特定の国家の立場を考えずに自国の立場のみに立ったりして叙述する場合、③特定の国家の歴史を強調するために実際より年代を引き上げる場合などが挙げられた。具体的には、①は高句麗の対外交流、百済の仏教および対外交流、張宝高の死亡時点、古代日本における官吏の登用などが、②は百済の先進性の強調、新羅の立場のみに立って叙述された羅唐同盟の必要性、倭国の立場が読み取れない倭国に関する叙述などが、③は百済律令の頒布時点などがこれに該当した。
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