朝鮮資料における終声字-ㅅ(s)、-ㄷ(t)と 促音表記-ㄷ(t)-について
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초록
ハングルの終声字-ㅅ(s)と-ㄷ(t)表記は、15世紀には終声八字の体系として厳密に区別されていたが、16世紀後半からこの区別が崩れはじめ、18世紀中頃からは-ㅅ(s)に一般化されている。一方、朝鮮資料に見られるハングルの終声字-ㅅ(s)と-ㄷ(t)表記、促音表記のハングル音注は資料の性格によって均質的ではないことが指摘できるが、それに対する十分な議論がなされていない。そこで、本稿ではそれぞれの資料の性格を明確にするため、朝鮮資料における『捷解新語』『倭語類解』『方言類釈』『全一道人』等の資料にみられるハングルの終声字-ㅅ(s)と-ㄷ(t)表記と促音表記を中心に調査・考察を行った。その結果、朝鮮語学習書である『交隣須知』異本『隣語大方』『全一道人』等におけるハングル本文、ハングル音注などの終声字は主に-ㅅ(s)として統一されており、また、日本語学習書である『倭語類解』『捷解新語』『隣語大方』等における終声字は-ㅅ(s)ではなく、ほとんど-ㄷ(t)として統一されていることが指摘できる。なお、日本語学習書の『捷解新語』にみられる促音表記も改修本以降になると、原則的に-ㄷ(t)-が用いられ、重刊本になると-ㄷ(t)-として統一されるようになる。一方、司訳院の学習書である『訳語類解』(中国語学習書)、『同文類解』(満州語学習書)、『蒙語類解』(蒙語学習書)はごく少数の例を除いて、一般に終声字-ㅅ(s)表記として統一されるのに対して、同じ司訳院の官板である第四の「類解」である『倭語類解』(日本語学習書)の終声字は一般に-ㄷ(t)が用いられている。また、『方言類釈』はハングルの対訳では一般に-ㅅ(s)が用いられるのに対して、促音表記にはハングル音注-ㄷ(t)-が多く用いられ、その他の日本語学習書のハングル対訳と促音表記に-ㄷ(t)が一般に用いられることと比べてみると、『方言類釈』だけが異質的であることが分かる。以上のように、朝鮮語学習書では終声字が-ㅅ(s)として統一され、ハングルにおける終声字の表記法と一致しているが、日本語学習書では終声字と促音表記のハングル音注では-ㄷ(t)として統一され、當時のハングルにおける終声字の表記法に相反する結果となる。これは、朝鮮語学習書がハングルの終声字の表記法にならって-ㅅ(s)として統一されることは効率的な朝鮮語学習のためであり、日本語学習書の終声字と促音のハングル音注が-ㄷ(t)として統一されることは効率的な日本語学習のための工夫の結果であると解釈できる。
참고문헌 (9)
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