無標形式の終止機能についての硏究 -韓國語と日本語との對照の觀点から-
The Study of the Predicative Function in Finite Form
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Abstract
本稿は一般言語学と日本語学の一連の研究成果を踏まえながらテンス․アスペクト․モダリティの三位一体性の観点から現代韓国語の無標形式である「한다」形と、共通語として日本語だけではなく、首里方言や今帰仁方言、八丈方言などの「スル」形とを対照․比較しながら、その体系的な記述と一般言語学的な位置づけを試みたものでるある。 考察の結果、まず韓国語の「한다」形には大きくアクチュアルな用法とポテンシャルな用法に分けられ、前者には「継続相現在」「完成相未来」「状態․認識動詞」「感情․感覚動詞」「遂行動詞」の用法があるが、基本的な用法としては「継続相現在」と「完成相未来」であると思われる。一方、後者には「習慣」と「未来」の用法があったが、どちらも発話時と密接に関わっていることが分かった。 次に、共通語としての日本語には韓国語との類似性が見られなかったが、方言まで視野を広げると、沖縄の首里方言と今帰仁方言、東北の八丈方言などの「スル」形が韓国語の「한다」形と非常に類似した用法が存在することが分かった。 このような言語現象を一般言語学の類型論的な観点に考えると珍しいものではなくスラブ語などにも見られるものであることが分かった。これを文法化の観点をも反映して考えあわせると、共通語としての日本語はロシア、ポーランド、チェコ語のように非過去完成相形式が未来完成相に発達したことになり、韓国語や今帰仁方言、首里方言、八丈方言などはアスペクトとテンス的に<現在、継続相>から<近未来、将然相>を経て<未来、完成相>へといった発展過程にあるものとして考えられる、ということになる。
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