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村上春樹文学の「告白」の様相考察 ─ 『 ねじまき鳥クロニクル』を中心として─
村上春樹文学の「告白」の様相考察
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주제분류일본어와문학
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本稿は、村上春樹の『 ねじまき鳥クロニクル』の人物関係を「告白」をキーワードとして、「告白」の機能や意味に関して検討した。先行研究では、権力、暴力、歴史に関して論じられており、「告白」に焦点をあてた分析は皆無である。本作品を含めた村上作品の主人公「僕」は、女性主人公の「告白」をただじっと聞いてくれるまじめな聞き手として登場している。彼女たちは、何かに犯されて、汚れており、それは潔癖な性格の「僕」とよい対照をなしている。ここで女性ジェンダーが語る「告白」の内容を見ると、ほとんどが性というカテゴリに属しており、それは「告白」というフィルターを通過することによって、「汚れ=罪」はきれいに洗濯され、話し手は癒され、救済されるのである。ただし、この場合、最後の救済にまで至るには、セックスはかかせないものとなっており、その意味で、セックスは荘重な儀式として行われていることが分かる。作品の中では、「間宮中尉」という男性ジェンダーによる「告白」もあるが、これはもっと広い意味をもっているといえる。つまり、彼は戦争による暴力の担い手として、日本の歴史を「告白」している。その一方、この人物には、ある程度、村上の作家的体験が投影されていると思い、私的領域で検討してみた。その結果、「間宮中尉」は、村上の父親をモデルにしていることが分かり、『 ねじまき鳥クロニクル』で「私小説」的傾向を覗き込むことができた。村上作品で「告白」は真実を究明する手段でなく、彼がデビュー作から強調している「聞く」ことの置き換えである。何の批判もしないで、ただ相手の話しを聞いてあげることの重要さを、村上は「告白」という装置を通じて述べつづけているのである。
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