『西行法師家集』?本考 -書名の檢討から-
Textcritic of "SAIGYO-HOUSI-KASHU"
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Abstract
西行法師家集現存諸伝本は書名の樣々な型で伝えられている。この事實によって判明するこの集の流伝の實態を明らかにするべく、「西行」という詠者名を冠する書名・別書の西行家集と同じ「山家集」という書名・無書名という順に、管見諸本についての具体的な檢討を試みた。その結果として、管見諸本は、書名(主に卷首題)の相違によって大別四つのグループ、すなわち ○延宝2年版本などの「西行法師家集」と題するグループ ○李花亭文庫藏本などの「西行上人集」と題するグループ ○細川文庫藏本などの「山家集」と題するグループ ○東奧義塾高等學校藏本などの無書名グループ に分けられる。また、西行法師家集は、伝本の書誌的な事項や書名と關わる他文獻資料など、現在の資料條件において確かめ得る事柄からして、 ○南北朝時代において、旣に無書名本・「西行上人集」と題する本・「山家集」と題する本が享受されていたこと。 ○室町時代・江戶時代において、この三種の形態から、一方では継承し、そして、一方では「西行上人家集」「西行集」「西行法師家集」などのごとき形態に変容したこと。 が推理可能である。無書名・「西行上人集」・「山家集」のいずれが本來かは本稿での檢討だけでは定まらず、從って、それぞれに屬する現存本の本文をも考慮に入れた檢討が課題となろう。尤も「山家集」という書名については、山家心中集の妙法院藏伝爲相筆本の跋文・別記に見える「千三百首」所載の「山家集」というものが鎌倉時代以前に伝存していた可能性があること、六家集本山家集の略号である得る「山家」とある集付けが南北朝時代成立の六花集に見えることなどを勘案し、書寫や伝來の過程で改められたものと考えるのが妥當であろうと判斷している。
참고문헌 (3)
- "在九州國文資料影印叢書5 山家集 在九州國文資料影印叢書刊行會 1979"
- "犬井善壽六花和歌集所載西行歌の本文から─付、西行上人集李花亭本追加所引六花集の本文─"
- "高城功夫西行の山家抄について─〔付〕架藏寬文三年寫山家抄刻─", pp.~1996 (1996)
