現在表現のテンスとムード
The side of the tense in the present tense
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초록
日本人の発話の中に、明らかに現在を表わすタ形がある。本稿では、現在表現を「ムードの「タ」」、実況中継の発話、瞬間的な発話の三つに分けて、それぞれのテンスとムードの構造についての考察を見た。<期待><発見><想起>における「ムードの「タ」」のテンス構造は、「過去の認識(期待または記憶)」が、ある「空白時間」を経て、発話の直前に「再認識」したと言う共通の構造を持つ。<期待>は「空白時間」に「過去の認識」が意識されているが、<発見><想起>では完全に忘れ去られている。<発見>は目や耳で「再認識」するものであるが、<想起>は脳による「再認識」であり、すべてテンス的な発話であることを見た。 次にスポーツの実況中継において、ル形は時間的に余裕のある動きや鈍い動きを表わすムード性を持ち、タ形は際どいタイミングや、鋭く素速い動きの迫力を出すムード性を持っている。そして、アナウンサーは選手たちの動きに合わせて、ル形とタ形を使いこなしていることを見た。そして素早い連続した動きになると、結果を見てからの発話ではついて行けず、動作と同時の発話であるとした。 また、発話時における瞬間的な変化ㆍ出来事を捉えた発話を、動作の直後の発話と、動作と同時の発話の二つに分けた。動作の直後の発話とは、見えないもの、聞こえないものを、五官で察知し、瞬時に脳において識別し発話される。ゆえに出来事時点と設定時点は密着しているとした。 直接その変化や動きを目撃した場合は、脳における識別段階を経ず、変化、動きと同時に発話が可能であるとした。また動き始めるのと同時に発話した場合、発話後の継続した動きにもタ形が使える。実況中継の「ランナー走った」はランナーが走り始めたのを見ていたから、タ形がつかえるのであって、それを見ていなければ、テイタ形になる。 こうした瞬間的な発話においても、瞬間的か継続的かによって、また発話者の関心度によるムード的な面が発話を決定づけていることを見た。 いままでムードとされていた、瞬間的な発話が、テンスとムードの厳格な構造のもとで、発話していることに驚かされた。
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