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『枕草子』の文付枝(1)一二八段「二月,官の司に」の一考察

Fumichuke-eda of Makuranosousi(1)

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주제분류일본어와문학

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Abstract

平安朝を通し、文付枝「梅花」は自然の風物として、また恋歌の素材として二月に最も好んで用いられていたことが分かった。 従って、『枕草子』一二八段の出来事は「梅の花」が春季二月のものであり、春季に餅餤など贈る公事は二月十一日の「列見」であると推測できるのである。 「解文」というのは、諸司または、国衛より諸省へ差出す公式文書のことで、その端に目録を受け、次に依例進上如件などと書いて、さらに年月日を記し、その下に署名する体裁の書状であるが、当時には貴族達の間でよく知られた風流な消息の体裁であった。行成が清少納言のもとに、官府の公式文書のように書き、文付枝「梅の花のいみじう咲きたるに」をつけて贈っているのは、大変趣向を凝らした文で、清少納言への戯れの意と読み取れる。この行成の文に対し、中宮定子は「めでたくも書かれたる哉」と、賞美しつつ、手元に取り上げるようになる。 行成の文に対する返事に、清少納言も頭を悩ませ、手の込んだ手法を使う。つまり、清少納言は行成の白き色紙に対し、「いみじう赤き薄様」を選び、白梅に対し、「めでたき紅梅」を選んでいる。さらに、「餅餤」との語呂合わせで「冷淡」と、洒落た書き方をしている。この返事に、行成は「さやうの物、そらよみしておこせたまへる、と思ひつるに、びびしくも言ひたりつるかな。」と、感嘆している。行成の趣向に相応しい風流ある返事が出されたことを自賛談として『枕草子』に残している章段である。 以上のように、『枕草子』の中における様々な消息の文付枝をもって、私的交流を深めつつ、繊細で巧妙な趣向を凝らし、お互いに戯れ、洒落を競い合っていた消息の文化が想像され得る。これは『枕草子』全体を貫く「をかし」の美学と同趣の延長線上に置かれている戯れ、諧謔の消息といえるのであろう。 さらに、行成の「白梅」の文に対する清少納言の文付枝「紅梅」は、「みづから持てまうで来ぬしもべは、いと冷淡なりとなむ見ゆ。如何」という文のメッセージを想起させる機能を果たしている。要するに、自分で文を持ってこない行成に対して、あなたは気のきかない者だねという軽い不満の気持ちを表現するのに最もふさわしいものとして機能しているのである。また、それは行成と清少納言、つまり、贈り手と受け手の間の双方対照の効果とともに相互調和の美を生み出していると考えられる。

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