『夢十夜』の「第一夜」における空間の構造と意味
Place Structure and Meanings in "DAIICHIYA" of "YUMEJYUYA"
0
조회
0
다운로드
0
인용
0
참고문헌
초록
Abstract
「第一夜」はまさにあるイメージとして作品の中に書き込まれている多くの非日常的な言葉によって構成されているファンタスティックな作品である。このところから、「第一夜」がごく短い作品でありながらその解釈をめぐって様々な論が出されてきたわけである。 まず本論者は、この論を書く前に、「第一夜」において問題になっている、「女」の正体の問題と「そこに写つてる」という言葉の意味を精緻に分析してみた。その理由は今まで多くの論が愛の物語とする「第一夜」において、主人公である「自分」と相手の「女」との愛を認めるくらいの事柄が何も感じられないからである。そこで「女」というものは実体を持った人間を指しているのではなく、あるイメージの象徴として書かれているという前提に立って、女の死に対する二人の対立や「そこ」が意味するものなどを追求しながら「女」の正体を突き詰めてみた。そこから浮かび上がってきたのは、「第一夜」における「女」は「自分」の無意識のほうのいわゆる「影」のような存在であったということである。 こういう「女」の正体を踏まえながら、「第一夜」の意図を調べるため、後半では 「第一夜」における空間の構造を精緻に追求してみた。「第一夜」には現実的な空間の描写はほとんど書かれていない。空間を仕切る日常的装置も一つも書かれていない不思議な作品である。しかし、「第一夜」には部屋から庭へという水平的空間と共 に、地上・地下・天という垂直的空間が存在している。 こういう空間の構造を追及することによって、自我(日常側のペルソナ)から影へ、そして影から自我(本然の自己)へといたる、作品の中に込められている漱石の自己実現の苦悩がはっきりと浮かび上がってくる。つまり「第一夜」は自我と自己・意識と無意識の合一・融合を願う漱石の自己実現の過程がまるで謎解きのように隠されていたといえる。そういう自己実現の過程が人間の人生における一代転機に来るものとしたら、それは当時の漱石の意識(自我)のうちに存在すべき或る概念(無意識・自己)に対する言説や留学後の神経衰弱の悩み、学問の道から創作の道への転向、大学の講壇から新聞社への転職という一生一代の転機の時期であったことからも容易に理解できるのである。
참고문헌 (4)
- "父母未生以前の漱石-『夢十夜』-" (1968), 角川書店
- "夏目漱石の『夢十夜』の 第一夜 における女, 國際語文" (2002), 國際言語文學會
- "第一夜:の構造と主題-非ハッピ エンドの說", 8 (1997), 翰林書房
- "石田春夫 『自己不安の構造』 講談社現代新書616 1982年" (1982)
