朝鮮通信使と出版メディア - 小袖雛形本を中心に -
The Korean Delegations to Japan and a publishing media -Focusing on kosodehinagatabon-
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Abstract
朝鮮通信使訪日が近世日本の人々に与えた様々な文化的影響についてはすでに充実な先行研究が行われている。本稿では、先行研究においてこれまで取り挙げられなかった、朝鮮通信使に因んだ小袖雛形を、通信使関係の研究における新たな資料として紹介しながら、小袖雛形本という出版物における朝鮮通信使の訪日の意味を捉えてみた。模様において具体的には「唐子」という図像を中心に唐笠、楽器、唐扇、旗などが、時には単独として、時には組み合わせとして現われる。特に、中国の伝統的な画題にちなんだ「唐子」はこの時期に朝鮮通信使をきっかけにリバイバルされ、同じ画題を共有する中韓日における固有な展開様相が指摘できる。 これらの模様が実際にはどのように着られていたかについては及ばず、むしろその辺のずれが意味するところについて探ってみた。南蛮のような西欧服飾に比べると、伝統的にどこかなじみのある通信使の服飾はそれが個別の品目として受け入れられるより、通信使行列というインパクトのあるイベントと祭りとが絡み合った接点において仮装として楽しまれたと思われる。一方、それにも関わらず、通信使に因んだ数少なからぬ雛形の実在は、個別的な模様それぞれに意味があるより、雛形本という出版物における全体的な構成に重きがおかれているように解される。本稿でみてきた雛形本は通信使そのものに取り組んだものではないが、通信使の訪日およびそれに関連した祭りにおける唐人行列にちなんだ模様を取り入れることによって通信使行列という時事性に富んだ不定期的イベントを常に意識した「当世風」あるいは「今様」の表われにほかならないであろう。
참고문헌 (12)
- "墨繪雛形都商人"
- "新雛形京小袖"
- "丹前ひいなかた"
- "當世模樣委細ひいなかた"
- "當流七 常磐ひいなかた"
- "女用訓蒙 彙"
- "行列と見世物" (1994), 朝日新聞社
- "小袖模樣雛形本集成解題" (1974), 學習硏究社
- "朝鮮通信使往來" (2002), 明石書店
- "朝鮮通信使とその時代" (2001), 明石書店
- "日本史大事典"
- "그림 속의 그림" (1999), 이산출판
