일본근세전기 겐로쿠문학(元禄文学)에 나타난 자타인식의 문예적 의미 고찰 시론 - 사이카쿠(西鶴)의『일본영대장(日本永代蔵)』을 중심으로 -
元禄文学に顕れる自他認識の文芸的意味考察試論 -西鶴の『日本永代蔵』を中心に-
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江戸時代中期以後、国学の台頭などにより文学作品にも自国優越意識と他国蔑視観が表れるようになったが、その前時代である元禄期の文学には、普遍的な人間性と合理性が発現する、いわゆる「元禄文化」という文芸ルネッサンスの傾向が表れたことがあり、この時期を代表する西鶴の作品には、中期以後に表れる偏狭な対内外認識は一見ほとんど表出していないように見られる。本考察は、彼の代表的作品である町人物『日本永代藏』を対象として、この作品に内在する自他認識の表象のキーワード分析を通してそのことを実証的に明らかにし、それを通して、日本近世文学に表れる自他認識の生成と展開の構造を前期と後期に分けて実証的に把握し、近世中期以後の文学と思想に表れる排他的自他認識の淵源を明らかにしようとするものである。『日本永代蔵』に登場する他国、中国と朝鮮に関する用例は、例外なく「唐」と表現されていることは本考察の分析によく表れている。全部で22例あるなかで、単独語-個別キーワード「もろこし」が6例あり、6例の描写の大部分が先進国中国の文物や人名などを引用する形式で、他国「もろこし」の表象はおおむね肯定的なニュアンスに近い価値中立的語彙だと見ることができる。複合語-個別キーワードは全部で16例で、積極的で肯定的な描写が2例、14例は肯定的なニュアンスに近い価値中立的語彙だった。この分析によれば、西鶴の中国と朝鮮に関する他者認識の描写には、友好的で肯定的な表象を伴う価値中立的語彙が使われていることを意味する。これは、それ以後の江戸後半期の思想家や文人に見られる中国や朝鮮の文物に関する差別的で排他的な認識の片鱗が17世紀後半の西鶴にはまったく表れていないことを意味する。そして、このような分析を通して、西鶴の自他認識の根底にある、近世前期の日本市民階層の他者に対する善隣友好意識の存在可能性に関して論じようと思う。
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