後見とものはかなし?平安時代の女性の生涯?
"Monohakanasi"-The position of women in Heian period and dawn of literacture written by women
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「ものはかなし」 -平安時代の女性の境遇と女流文學の誕生- 『かげろふの日記』は、散文文學作品において、女性の手になる現存最古の作品である。男性ではなく、女性によって書かれたという点は注目すべきであり、そのため、『かげろふの日記』は、女性が自己の生活を直接に對象とし、現實生活を深いレベルで取り上げた初めての作品として評価されている。 その一端として注目されるのが、「ものはかなし」という言葉である。『かげろふの日記』の作者は、その序文において、自らの境遇について「ものはかなし」と認識し、それは、跋文や上卷本文にもたびたびあらわれている。このような女性による自己認識は從來の男性の手になるとされる作品にはみられなかったもので、『かげろふの日記』の特徵として注目される。 『かげろふの日記』前後では、從來の男性の手になるとされる作品には「ものはかなし」という言葉は見えず、『源氏物語』『狹衣物語』など『かげろふの日記』以降の作品には、「ものはかなし」は女性の境遇を示すことばとして登場している。これは、それまで男の手になったために見逃されてきた女性の苦惱が事實性を持って描かれるようになったということを示すようで、『かげろふの日記』はまさにその嚆矢と言える。 從って、本稿では、上記のような見通しを持って、『かげろふの日記』と『源氏物語』における「ものはかなし」という言葉を通して、「ものはかなし」と嘆く女性の境遇を考察し、その結果、「ものはかなし」という言葉は、女性が、自らが不安定な男女關係の中におかれていることの不安、苦惱をあらわす言葉であるということを述べた。そして、女性たちが置かれたそのような境遇を背景にして、『かげろふの日記』を始めとする平安時代の女流文學作品が生まれたということを述べた。
참고문헌 (4)
- 今西祐一郞, "文學史上の『源氏物語』" (1998), 至文堂
- 工藤重矩, "平安朝の結婚制度と文學" (1994), 風間書房
- 增田繁夫, "源氏物語と貴族社會" (2002), 吉川弘文館
- 川嶋明子, "蜻蛉日記における不幸の変容─成立を探る一つの手がかり─", 國語國文硏究, (33) (1966)
