미야자와 겐지(宮沢賢治) 동화의 생태적 고찰 -초목국토실개성불(草木國土悉皆成佛)과 관련하여-
A Study on Ecology of Miyazawa, Kenji`s Tale : Focus on the Buddhism`s Buddhahood of Trees, Plant, or Nation
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童話も文学である以上、その表現や思想や構造などを総合的な形で評価する必要があるが、本研究では、仏教の草木国土悉皆成佛に基づいて、賢治が生態系の立場をどのように捕らえたか、その立場の相手をどうみたか、を考えるために、作品の基本構造にだけ注目することにする。そして、童話の生態的な可能性を確かめて生態的な見方でその意義を明らかにすることが目的である。最初に賢治は浄土真宗を信じたが、1914年秋頃賢治は島地大等の『漢和対照妙法蓮華経』を読んで感動し、その以後法華経を信じるようになった。その時、賢治が初めて草木国土悉皆成佛を知るようになったのではなく、浄土真宗の影響であろうと思われる。賢治が、浄土真宗を捨てて法華経を信じ、ひいては日蓮宗に夢中になる中で、法華経に基づいた日蓮の草木国土悉皆成仏を受け入れるようになったと思われる。賢治にとって、人間と生態系との関係が文学として表現すべき必然性は、法華経の布教のためであった。1919年頃の以後、生態系が背景となる童話世界の中で、賢治は、森や、木や、山男や、熊や、風や、嵐や、山猫や、火山弾やらなどと人との交流を通じ、まるで一つの生命体のように描いただけではなく、そこに価値、恩恵、そして保存に対して慈悲を持って救いの手を差しのべたのである。その創作的な発想の原点には、草木国土悉皆成仏に対する賢治の感性があった。以上、賢治童話の生態系は、人間世界の世態の変化の中でその価値が強調されている。そして、その価値の付与は、草木国土悉皆成仏に影響をうけている。また、そうした生態系の描写は、世の中に存在する有りと有らゆるものの大切さを悟らせようとの創作意図の下になされたといえよう。
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