中世女訓書とお伽草子 - その樣相及び影響關係について -
About an aspect of medieval medieval mazim for women and the effect of which on OTOGOZOUSI
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초록
本論文では中世の女訓書の考察を通して当時、女性に求められた倫理道徳の規範ないし価値観の諸相を探ってみた。またこれらの女訓書の教訓的な内容が同時代のお伽草子ではどのように反映もしくは変容して現れているかについて調べた。 中世の女訓書は主に母親が娘へ送る書簡の形式を取っており、その内容においては何よりも慈悲と哀れみとの心性とが重んじられている。その上、女性には宮仕えの身分ならそれに相応する知恵や実務能力が、「家」の女房なら家政をとりしきる分別や判断力などが要求される。このように教訓はあくまで女性の能動的で自主的な意志への肯定を前提に、人との付き合い․宮仕えの心構え․女房としての振る舞いなどを細かく述べる。したがって中世の女訓書では近世初の女訓書のように儒教的な道徳倫理の基でひたすら男性に対する従順だけを強いる教訓はあまり見られないのである。要するに中世の女訓書では主に女性の備えるべき内面的な教養と思慮分別とが説かれている。また女性は宮仕えの身であろうと一家の主婦であろうと自らの能動的で自主的な意志と判断力とを備えることが大事であるとする。 さてお伽草子のなかでは物語の展開もしくは素材の面において女訓書の影響が認められる作品が存在する。例えばꡔ窓の教ꡕではそれぞれ異なる個性を持つ十二人の姫君が登場し男主人公は女訓書に基づいて彼女らのなかから理想的な女性を選ぶという内容となっている。ꡔ小式部ꡕの紫式部の教訓は女訓書の教訓と全く同じであり、女訓が物語のなかで一つの話型として挿入されている。 一方、ꡔ乳母の草紙ꡕでは女訓書の教訓に充実して教育を施す姉側の乳母と歌や物語の教養より銭や米などの勘定に役立つ算術能力を強調し、忍耐と従順より自己主張を優先すべきことを教える妹側の乳母との対立関係を描く。ところで物語のなかで二人の乳母の対立はただちに室町後期という変動の激しかった時代における新旧の価値秩序の相互衝突ないし混在の様相を表わすものであるといえる。
