오가와 요코(小川洋子)의 『여백의 사랑(余白の愛)』론 -소리와 기억을 중심으로-
小川洋子の『余白の愛』論⎯音と記憶を中心として⎯
0
조회
0
다운로드
1
인용
0
참고문헌
키워드
초록
小川洋子の余白の愛は、「妊娠カレンダー」で芥川賞をもらってから初めて書いた小説で、賞にふさわしい小説を本当に書けるかという不安の中で懸命に書いた小説だそうだ。作家にとっても意味深い作品であるが、小川のメインテーマといえる消滅と記憶という要素が詰まっている作品で以前や以後の作品を研究する上でも重要な作品であることをまずいっておきたい。そのテーマの中でも記憶やそれににまつわる音を中心として考えてみたい。この作品の重要登場人物は「わたし」と「Y」、そしてわたしの夫と夫の甥であるヒロである。わたしに耳鳴りが始まることを予感していたが、同時に夫の浮気も感じ取る。夫に裏切られ、別れを告げられてから間もなく耳鳴りが始まり、入院することになる。退院や再発のなかである古いホテルの座談会に呼ばれ、Yという繊細な手を持っている速記者と知り合う。Yと会うたびにその耳鳴りはだんだん不愉快なものではなくなるのである。その音(耳鳴り)は13才のとき、初めてデートした少年が引いてくれたバイオリンの曲であると知る。夫の裏切りによって始まった耳鳴りはその少年が急に姿を消したときの記憶にまでさかのぼる。少年が急にいなくなったときや夫が特別な事件もなかったのに自分から離れていった悲しみや悔しさ、ショックなどの感情はどこにも表現されていない。それが耳鳴りとなって表出されたと思われる。Yの繊細な指により、わたしの話は書きとめられる。その話は耳に関することで、Yはわたしに耳を持って尊重してあげるべきだという。ある日、Yのところを訪ねてみるが、そこで発見したのは昔の写真で13才の少年と一緒に写っているY の姿である。Yはわたしの記憶と現実の境目にいる存在だと打ち明け、わたしが元の場所へ戻ることを勧める。Yと過ごした時間のおかげで、わたしは現実や記憶からくる悲しみから癒されてきたのだと悟る。耳鳴りももうしなくなり、ヒロからも後戻りしないことを何回も確かめられる。Yとヒロは、わたしを辛い目にあわせた夫と急にいなくなった少年と反対のイメージを持つ理想的な人物として描かれていることも確認できる。
참고문헌 (15)
- 小川洋子, "余白の愛" (1991), 福武文庫
- 小川洋子, "揚羽蝶が壊れる時", pp.32~ (1988), 福武文庫
- 小川洋子, "妖精が舞い下りる夜", pp.29~ (1993), 角川文庫
- 河合隼雄, "生きるとは、自分の物語をつくること", pp.93~94 (2008), 新潮文庫
- 小川洋子, "小川洋子対話集", pp.63~ (2010), 幻冬舎文庫
- 江国香織, "アンジェリーナ 解説", pp.231~ (1997), 角川文庫
- 黒川昭登, , pp.31~ (2000), 朱鷺書房
- ユリイカ, "ユリイカ 特集 小川洋子", pp.135~ (2004), 青土社
- 高根澤紀子, "現代女性作家読本② 小川洋子", pp.56~ (2005), 鼎書房
- 小池真理子, "秘密 小池真理子対談集", pp.116~ (2009), 講談社文庫
- 綾目広治, "小川洋子 見えない世界を見つめて", pp.78~ (2009), 勉誠出版
- 文藝, "文藝 秋特集 小川洋子 言葉を持たぬものたちの物語", pp.80~ (2009), 河出書房新社
- 川村湊, "<今月の文芸書>「余白の愛」小川洋子, In 文学界, 文藝春秋", pp.351~ (1992)
- 小沼純一, "<文學界圖書館>大胆にしかけられた時間と空間のずれ 小川洋子 『寡黙な死骸 みだらな弔い』, In 文藝春秋", pp.348~ (1998)
- 斎藤環, "<文学の徴候14回>増殖する欠損, In 文学界, 文藝春秋", pp.336~338 (2004)
