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『梅暦』五部作が登場するまで -先行戯作と心学との影響関係を中心に-

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주제분류일본어와문학

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春水は、人情本の読者層が婦女子であることを明確に認識していた。したがって、登場人物の名前や梅の与四兵衛・小梅・長吉の筋など、山東京伝の読本『梅花氷裂』から多くの影響を受けていた春水の『梅暦』であるものの、京伝読本の特徴とも言える残酷な場面描写は春水人情本には見当たらない。そのかわり、春水は若い女性の恋愛を肯定し、それによる三角関係などの葛藤を描き、その葛藤を最後には丸く治めるという春水人情本の構造を確立した。春水の三角関係の構造を積極的に取り入れようとする姿勢は、曲山人の『娘節用』の三角関係を『梅暦』の後編である『春色辰巳園』や『春色英対暖語』などで取り入れていることからも確認できる。他の戯作や人情本では、女が嫉妬することで三角関係になると、その女は懲悪されることで終わる場合が多い。しかし、春水はその葛藤を丸く治めることでめでたく終わらせる。このような構造を持つ『梅暦』の成功によって、春水は、「江戸人情本の元祖」を名乗るようになる。その背景には、春水が考えていたいわゆる春水流の「人情論」が基にある。春水は、人間の性の中で善であり奨励すべきものを「人情」、慎むべきものを「不人情」と分けており、このような春水の人情論は、心学でいう「私欲しよく」・「無欲むよく」の概念の影響を受け、「人情」・「不人情」の概念を形成している。春水が「人情」と述べている教訓は、婦女子にとって難しい国学や儒教などから取り上げたものではなく、一般民衆を対象とする心学の倫理観を中心とする「処世教訓」に基づいたものであった。人情本の主な読者層であった婦女子の目線にあわせた春水の人情論は、春水人情本をより身近なものとして認識させ、春水人情本が大きな人気を得た理由の一つになったといえよう。

참고문헌 (7)

  1. 中野三敏, "「洒落本;滑稽本;人情本」『新編古典文学全集』第80巻", pp.378~ (2000), 小学館
  2. 山口剛, "『山口剛著作集』第四巻", pp.236~ (1972), 中央公論社
  3. 中村幸彦, "春色梅児譽美, In 日本古典文学大系", pp.420~ (1962), 岩波書店
  4. 中村幸彦, "近世世語, In 中村幸彦著述集 13", pp.411~413 (1987), 中央公論社
  5. 최태화, "為永春水と松亭金水―人情本の「不易体」と「流行体」について―", 国語と国文学, 86(10), pp.45~58 (2009)
  6. 鈴木圭一, "人情本の型", 近世文芸, (70), pp.83~96 (1999)
  7. 丸山茂, "春水の雑学―国学への関心にふれて―", 文学研究, 34, pp.18~ (1971)

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